- 心理コラム
- 2019-6-20

私たちが自分らしく、自然体で生きているときってどんなときだと思いますか?
それは等身大の自分サイズでいられてるときなんです。
普段はあまり意識していませんが、私たちはどのような精神状態の時に、自分が心地よく感じ
どんな行動(態度)のとき、後ろめたく感じるのか。
そんな自分の心と身体が受け取る、繊細な感覚を頼りにしているんです。
今学んでる講師の方が以前、優越感と劣等感について話してくれたことがあって
【自分のサイズ】にも常に意識を向けることを教えてくれました。
私たちが人間関係の中で悩みや問題、行き詰まり感を感じてるとき
自分のサイズのバランスが取れていないことが多いと。
優越感を味わっているとき
私たちは目の前の相手より、自分の方が大きくなっている。上に置いている。
劣等感を感じてるとき
私たちは目の前の相手より、自分が小さくなっている。小さく見積もっている。
なので人と関わっているとき、不快感や違和感など自分が受け取ってる感覚に気づいたとき
自分のサイズにも注目すると良いと話してくれました。

その状況、その場において自分のサイズが適正であれば
私たちは本来の自分として、そこで受け取ることと、与えることの均衡が取れ調和の中で心地よく過ごすことが出来るのです。
私の話をしますね。
以前の私は親よりも自分を大きい存在だとし、上の立場に置いていました。
なので心のどこかでは両親を見下したり、傲慢な姿勢でいることが多く
そんな状態なので、愛情など多くのものを受け取ることも出来ていませんでした。
そうなってくると、私自身はどんどん枯渇して満たされない状態が続くばかりか
今度は人に対しても、与えることが出来なくなってくるんですよね。
愛情の流れは、大きい存在から小さい存在へ。
上から下へと流れるのが通常です。
親は本来、子供よりも大きい存在であり
子供は親より小さい存在なんです。
ですが、何らかの原因で(個人のビリーフや、家族間のトラウマなど)そのバランスが崩れているとき
サイズも自然とはかけ離れてしまうのです。
そのような状態にあるとき、その影響は家族間だけでなく
その人が関わる場でも顕著に現われ始めます。
私に起こっていたことは、友人関係でも
人に与えることがシンドくなってきたり、イライラピリピリしたり
(優しくなれなかったりですね)
自分が面倒見ないといけない人ばかりと関わっていたり
本当はお世話しないでいい相手や状況でも、お節介オバサンばりに面倒を見て疲弊したり
どこか偉そうな、傲慢な態度を取っていたり、見下していたり
そんな風に、自分と関わる人をみな
自分より小さな存在や下の存在だとして、「だから私がしなきゃ。私がしてあげなきゃ」ってやっていたんです。

親子間で適切なバランスが保てている時
人は対人関係においても、その場・その状況に相応しいサイズで存在することが出来ます。
例えば友人関係や、恋愛・結婚でのパートナーシップでは両者は対等なサイズで
そこでは大きさは等しく、上下もないですよね。
兄弟姉妹では、兄姉の方が弟妹より少しだけ優先されます。
(サイズや上下という表現とは少し違うのですが、、、)
職場での上司部下や、師弟関係などは分かりやすいかな。
ちなみに、私。セラピストとクライアントさんとなると
そこには大きい小さいはなく、ある意味、対等な存在です。
親子間でのバランスが崩れていると
友人やパートナーシップなどの対等な関係の中でも、そのいびつなバランスを持ち込んでしまうので、上手くいかないことも多いんです。
自分を不自然にも大きい存在にしている人は
対等な状況であるはずの場においても
相手の過酷な境遇を聞くと、自分が面倒を見てあげたくなり
「助けてあげたい。なんとかしてあげたい。力になってあげたい」
「私がいないと、相手はダメになってしまう」といったような思いを抱え、相手の面倒を見ることとなります。
そんな恋愛してる方、多くないですか?
それって、愛情じゃなくて同情なんですよね。
逆に、自分を必要以上に小さな存在としいる人は
対等な立場においても、自分を小さくするので
どこか受身であったり、依存的だったり、萎縮したり、無力感や劣等感を感じやすかったりします。
いつも相手に頼りきり、自分ではなにも出来ない人ともなりかねない。
そのような友人関係はパートナーシップは、上手くいかないですよね。
ちなみにここでいう【上手くいかない】は
別れるとか疎遠になるとかの意味ではなく
「不均衡な中で、絶妙にバランスを取ろうとするエネルギーに消耗する」という意味合いの上手くいかないです。
元々人は、バランス(調和)を取ろうとするものですが
互いが均等の関係でとるバランスと
明らかに比重の違いがある中でバランスを取るのとでは全然違うことですよね。
恋愛・夫婦・友人などの関係は、どちらが大きい小さいなどはなく対等なんです。
対等な関係の中で自分が出来ることをする。
相手が困っていたら、手を差し伸べる。
受け取ることと、与えることが循環する。
そんな心の姿勢でいられると、お互いの関係は自然で心地よく過ごすことができますよね。
持っていてもいい優越感や劣等感も存在します。
例えば親子、上司部下、師弟関係、兄弟姉妹の関係では対等ではなく明らかな差が生じるのが当然で
その中では大きいものが、小さいものに与える流れがあります。
例えば、上司が部下に自分の持っている知識や経験から得たものを与えるとき
その時は「人生の先輩として与えている」という誇りに近い、優越感を感じていても当然ですよね。
そして部下は「絶対に越えられない部分があること」を受け容れながら、敬意を持って与えてくれるものを受け取る必要があり
その時、部下の中に劣等感が生じるのは必然なんです。
自然体で過ごしたい。
関わる人たちと良い関係を築いていきたい。
そんな願いを持っている方は是非
自分がその場に居るとき【どんなサイズ】になってるのかにも意識を向けてください。
そしてそのサイズは、今その場において相応しいサイズなのか。
チェックすると良いですよ♪
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